幾千年にもわたり、研究者や発明家たちは永久機関――いったん始動すれば無限に動き続ける装置――を作ろうと努めてきました。外部のエネルギー源を一切持たずに、機械そのものが無限のエネルギーを生み出すと信じられていたのです。19世紀半ばにエネルギー保存の法則が定式化されて初めて、物理学は永久運動の原理を否定しました。それでもなお、この概念が人々を惹きつける力は、いささかも衰えることはありませんでした。むろん、HAMATIC(ハマティック)が永久機関を標榜するわけではありません――何しろ、Moritz Grossmann(モリッツ・グロスマン)初の自動巻き時計は、その運動エネルギーを外部の源から得ているのですから。振り子式のハンマー錘が、装着者の動きが生み出すエネルギーを巧みに利用し、ラチェットホイールを介して香箱内のぜんまいへと伝えます。つまり、外部のエネルギー源こそが、無限に動き続けるという夢を実現させるのです。したがって、HAMATICは、潜在的な永久運動の最も美しく複雑な実例のひとつだと言ってよいでしょう。