The Fifth Element(Le 5ème élément/第五元素)は、停電時にも正確な予報をもたらす、銀河を越えた時計仕掛けのウェザーステーションです。4つのエレメント(UFO)――クロック、気圧計、湿度計、温度計――が、エイリアンのRoss(ロス)が操縦する母船に集約され、各部分の総和をはるかに超えるひとつの存在、The Fifth Elementを形づくります。
アナログ式のウェザーステーションは、一見すると時代錯誤に映るかもしれません。しかし、嵐が訪れて電力が途絶えたときにも、The Fifth Elementは完璧に作動し続けます。いざとなれば、Rossとともに地球を遠く離れ、旅に出ることもできるでしょう。前世紀のデスクトップ・ウェザーステーションを長年愛しながらも、心惹かれるヴィンテージモデルに出会えずにいたMB&F(エムビーアンドエフ)の創業者Maximilian Büsser(マキシミリアン・ブッサー)は、ならば自ら創り出そうと決意しました。
取り外しと交換が可能な4つのエレメント=計器が、The Fifth Elementを構成します。クロック・エレメント――気象予報は時間の経過に伴う変化の速度に基づくため、観測には正確な時刻の把握が欠かせません。The Fifth Elementのために、L’Epée 1839(レペ 1839)は自社の8日巻きクロック・ムーブメントを再構築し、内部構造の透過性と視認性を最大限に高めるべくスケルトナイズドを施しました。
バロメーター・エレメント:大気圧を測定するバロメーターは、気象予報の要となる計器です。一般に、気圧の上昇は澄みわたる好天を、低下は不安定な天候を告げます。その変化が急であるほど、これから訪れる気象条件はより極端なものとなります。ハイグロメーター・エレメント:ハイグロメーターは空気中に含まれる水蒸気の量を測定し、ある温度において空気が保持しうる最大湿度に対する割合をパーセンテージで表示します。サーモメーター・エレメント:サーモメーターは単に温度を測るだけでなく、物質の平均運動エネルギーをも示します。温度が高いほど、そのエネルギーは大きくなります。
サーモメーターとは本質的に、周囲の大気にどれほどのエネルギーが存在しているかを示す指標にほかなりません。The Fifth Elementが、心躍るファンタジーを湛えながら精緻な気象予報を可能にしているのは、L’Epée 1839(レペ 1839)の存在あってこそ。L’Epée 1839は、この壮大な構造体をかたちづくる、複雑に絡み合う曲線と円の集合体の製作を見事に掌握し、未来的なステーションの誕生を実現しました。母船と交換可能な各エレメントは、500点を超える部品で構成されています。多くのグランドコンプリケーションでさえ、これほどの部品点数を必要とすることは稀です。MB&Fがそのすべてのマシンに密かに忍ばせるもうひとつの機能――それは、人を微笑ませる力。The Fifth Elementにおいてその役割を担うのが、エイリアンのパイロット、Ross(ロス)です。空気によって調速される専用の手巻きムーブメントにより、Rossはこの円盤型宇宙船のコックピットの周囲を旋回し、空に雲も、そして敵対的な侵略者もいないことを確認するのです。